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設立の経緯

 JPMLCは、日本小児科医電子メールカンファレンスJapan Pediatric Mailing List Conferencesの略称です。東北大学医学部小児科学教室の電子メールサーバでのメーリングリストの利用に端を発し、その後全国に広がって、小児医療に従事する医師のメーリングリストカンファレンスシステムとなりました。

 JPMLCは、日本小児科学会の分科会ではなく、私的団体として設立されたカンファレンスシステムであり、公的組織ではありません。発起人が事務局を設置し、小児医療に携わる医師のための日常的情報網となることを目指して、継続的に活動を行っています。

 JPMLCの設立は、1996年4月にさかのぼります。東北大学医学部小児科に専用の電子メールサーバとメーリングリストサーバが設置された際、サーバの設置に当たった有志により、教室内だけではなく、全国の小児科医の皆さんとさまざまな臨床経験の交流の場を持ちたいという声が上がり、同教室の約25名だけが参加した名目だけの全国ネットが発足いたしました。

 当初は、特に参加を呼びかけるわけでもなく、ホームページに宣伝が1行書かれるのみの非常に簡素なものでしたが、昭和医大の小児科医師が自発的にご参加になられたことを契機に、会員を広げたいとの機運が高まり、同年7月、インターネット上に公開されていた全国の小児医療関係医師100名にご参加の勧誘が行われました。

 この際の反響は大きく、わずか数ヶ月のうちに、会員数は一挙に100名を越すシステムとなりました。これを契機に、ひとつの大学教室の所有するリストとしてではなく、全国の小児科医の先生方のすべてにとって公平な利点を持てるシステムを目指すべく、事務局が発足し、会員への公募と依頼の手続きを経て、現在の運営体制が確立しました。

 1997年4月には、それまでサーバとしては不安定要素の大きかったApple社PowerMacintosh上のメーリングリストシステムを廃止し、サンマイクロシステムズ社のスパークステーションにソラリスOSを乗せ、common ML (CML)と呼ばれる汎用メーリングリストサーバソフトで運用を開始し、安定的なメール転送を実現してきています。

 この間、メーリングリストシステムは、複数のリストの設置が試みられてきましたが、会員の分割が会としての活力にとって必ずしもプラスではないとの判断から、pediatricsと呼ばれる小児科全般に関するリストに運用が絞られてきました。

 しかし、単一のリストによる弊害として、会員の志向性により、出したい情報・受け取りたい情報の差から来る会員内での発言内容に関する問題を緩和するため、「言いたい人から聞きたい人へ」というシステム実現を目指して、ここのメーリングリストを単なる分野と捕らえて、総合的にメーリングリスト群を運用する「電子メールカンファレンス」という概念を発案し、現在のシステムに至っています。

 1999年2月には、東北大学医学部小児科電子メールサーバからは独立し、現在では、独自ドメインであるjpmlc.orgとして本格的に活動を展開しています。

 また、ホームページによる会員への効率的情報提供を目指し、セキュリティを保ちながら、会員間でお互いの会員情報を閲覧できるシステムや、これまでのメールログを参照したり検索できる全文検索型の「耳学問辞書システム」を1999年1月より設置し、すでに多くの会員の先生方にご利用をいただいております。

 さらに、1999年以降、毎年、日本小児科学会学術集会の場をお借りし、オフライン会議を開催するなど、オンラインのみならず、オフラインでの会員交流も積極的に推し進めています。

 JPMLCは、連日新しいご参加の先生方を迎え、その役割も日に日に大きくなってきております。2010年には、すでに会員数は3000名を突破し、2016年には4500名規模のオンライン会議システムに成長しました。

 JPMLCは、医療の専門分野を問わず、医師専用メーリングリストとして最大規模のコミュニケーションツールとなっています。

今後も、皆様のご期待に沿えるよう、運用には細心の注意を払いながら進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 JPMLCは、完全なボランティア団体であり、会費等のシステムを一切持たない、私的カンファレンス機構です。

  2001年2月

日本小児科医電子メールカンファレンス事務局